アーティスト・イン・レジデンス
文化的価値を込めた地域限定のパフォーマンス

2024年1月、遊覧座のアーティストたちは、山梨県身延町にある宿坊 覚林坊別タブで開くでの寺泊を含むガストロノミーツアーのために、2日間で一から「土と五穀豊穣」をテーマとした魅惑的なパフォーマンスを構築した。本堂の仏像の前、金色の天飾りの下、ほのかなお香の香りが漂う中でのライブパフォーマンス。このプライベートショーでは、遊覧座のアーティストに加えて、現地の僧侶が地域の祭りで回す「まとい」を振り回し、お祭りで人々が参加する際に使う「団扇太鼓」を持って観客も参加した。

この没入型体験では、大太鼓のけたたましいビートが観客の頭からつま先までを揺さぶり、光と影の中で動く舞踊の動きと役者のドラマチックな声が感情的なストーリーテリングを生み出した。この地域のためだけに作られた作品と圧倒的なパフォーマンスが生み出したエネルギーは、終演後も観客をその場から帰さず、皆がその場に自分たちの意思で残りその余韻に浸り続けていた。